理事長挨拶

小山嵩夫理事長 わが国でサプリメントの広告を見ない日はないと思いますが、そのサプリメントについての情報を学問的に詳しく知ろうとすると、新聞、雑誌、パンフレット、テレビなどの広告以上を知ることはなかなか困難といえます。

理由としてはサプリメント販売会社の方針もありますが、わが国のサプリメントを取り巻く法律的な環境なども関係していると思われます。

日本サプリメント学会は国民が元気で生きることを主たる目標にしていますが、わが国の医学会は病気の治療(手術、処置、検査、薬物投与など)にその関心のほとんどが向いており、ヘルスケアは口では言うものの、あまり関心が向けられていない現実があります。

健康増進が主たる目的となると、主な手段は日常生活の分析と日頃の生活となり、健康を評価するための適切な方法(検査など)と運動、食事、生活のリズム、人間関係を中心とした環境の調整などが挙げられます。現在わが国の医療の現場で行われている手術、治療、薬物投与などは全く関係ないことが容易に理解できます。

サプリメント即ち食事への配慮、補充が重要な意味を持ってくることになりますが、健康増進のためのサプリメントの情報また健康度などを評価するシステムなどがきちんとわが国では整備されていないなど、この領域には問題点が山積していることも分かっています。医療の現場では治療(手術、薬物など)に関する評価法、効果などについては豊富なデータがありますが、サプリメントについては評価に耐えうるデータはあまりないといえます。

サプリメントは医学、薬学、看護、栄養、化学、工学、農学、行政などの非常に多くの領域の人達が関係しており、まとまりづらいことも予想されます。しかし健康増進に食事の課す役割の重要性はすべての人が日頃の経験から知っていることであり、この領域を学問的に整備、発展させていくことは重要といえます。

サプリメントを国民へ啓発していくこと、認定事業としてサプリメントアドバイザー、サプリメントの認定、サプリメント業者の認定や、学術集会、学会機関誌の発行など、今後実施すべきことはたくさんあります。可能な範囲で、本学会の実力の範囲内で、着実に実現していきたいと思っています。

2012年11月4日 小山嵩夫

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